建築士の信用も地に落ちたが

耐震偽装事件で建築士の信用も地に落ちたものだが。
弊社で行なっているリフォーム工事では、各職人の技能や人柄の方が大切だと思っている。
建築士としてのプラン力や建築基準法に遵守する。また耐震的なチェックを行なう。
後は工事中、工事後のチェックを行う程度のことだ。
やはり、工事の質は各職人さんの力量によるところが大きい。
しかし、不思議なのは大工、左官、板金、いずれにしてもプロとしての資格を問われないことだ。
金づち持って腰袋でも下げて見た目が大工ならば、仕事ができるできないは別にしてもう立派に大工なのだ。(もちろん乱暴なたとえであるが・・要するに資格とか試験を受けて晴れて大工とか制度が無いこと。悪く言えば名乗ったもの勝ち)
事実以前当社のお客様の所に耐震点検を行なう訪問業者と鉢合わせしたことがあった。
床下を点検して補強金物の説明をしていたまだ若そうなその社員は自分は、以前自分は大工だったと言ってお客様を信用させていた。
怖いのでやめたが、お客様の前で梁の継ぎ手の種類でも聞いてやろうかとも思った。
 海千山千の訪販&自称大工上がり相手に、自称建築士(本物です 大臣登録191903号)では勝負にならないでしょ(笑)
ま、その後お客様には意味のない工事であることを説明して、後日キャンセルとあいなったが。

今まで建築の業界に身を置いて来て不思議だったことが、住宅性能保証機構の「住宅保証だより」の3月号工務店の戦後史(職業能力開発短期大学校校長 藤澤好一)を読んで長年の不思議が理解できた。

職人の資格である技能士は労働省(現:厚生労働省)のもので、建設省(現:国土交通省)が認めてくれない壁があるというのだ。
この一文を見て長年の疑問が一気に晴れた。
ここでも省庁間の綱引きが行なわれていたのですね。
これは私の趣味の活動でもグラウンドワークと言う概念は農水省、同じ概念であっても国交省ではアダプトプログラム。
農水省の作った農道は、建築基準法(国交省)では道路と認めないのと同じことだったのですね。
国道には農道は直接接道することができなくて、市町村道に一度接道してからでないとつなげられない。
身近な例では151バイパス。国道の横に側道があって、その側道に農道が接続しています。まあもっとも全ての農道がバイパスとつながっていたらトラクターとかがあちらこちらから飛び出してきたら危なくてしょうがないということもあるが(笑)

話が大きく脱線したので元に戻して。
耐震偽装事件でも工事に関わる職人(技能士)の資格がしっかりと認められ、おかしいものはおかしいと発言できるぐらいの扱いと地位向上に努めていれば、ひょっとして今回のような事件は少しでも防げたかも知れない。
何はともあれ、建築士には建築士法があるように、国交省も変な意地張らないで建築に関わる全ての職人(技能士)を法律で認め、ちゃんとした技術を持った職人の地位を認めて、より良い建築が行なわれるようにしてほしいものだ。
ゼネコンも職人(技能士)を育てるわけでもなく、下請けとして安く使うことしか考えていないようでは、今回の事件はまたいつ起こっても不思議ではないような気がする。